ドコモの災害対策3原則

東日本大震災以後、災害へのリスクマネージメントの重要性が再認識されている。4月に起きた熊本地震の甚大な被害が記憶に新しいのはもちろんのこと、首都圏では今後30年以内にマグニチュード7級の地震が「ほぼ確実」にあるだろうと予測されている。
将来起こりうるであろう災害の被害を防ぎ、また、減らすために何ができるのか——行政、民間を問わずさまざまな分野で対策が講じられる中、ライフラインとしての通信の役割を果たすべく、ドコモは1991年の設立当初より「災害対策の3原則」を定め「システムとしての信頼性向上」「重要通信の確保」「通信サービスの早期復旧」に努めている。

docomo R&D_info_A_W660-001

東日本大震災から得た教訓とさらなる安心・安全への取組み強化

2011年3月11日に起こった東日本大震災の甚大な被害を教訓とし、ドコモはこれまで以上の安心・安全を考え、「重要エリアにおける通信の確保」、「被災エリアへの迅速な対応」、「災害時におけるお客様の更なる利便性向上」の3つを軸とした10項目にわたる「新たな災害対策」を策定し、2012年度に完了させた。

docomo R&D_info_A_W660-002

この国のインフラとして、万が一に備える

また、平素からの備えとして首都圏に集中度の高い重要設備を西日本へ分散しているほか、基地局設備の予備電源強化や異なる周波数の基地局をオーバーレイ(重ね合わせ)することで基地局の故障に備えるなど、NW設備の信頼性の向上に努めている。また、多様な自然災害に対応できる更なる災害対策として、通常基地局の基盤を強化し災害に対して強靭な備えをもたせた基地局である「中ゾーン基地局」の全国展開など、さまざまな取組みを行っている。

その背景にあり、取組みの行動指針とも言えるのが“「備」→「備」→「動」→「省」”の考え方だ。

― 2つの「備」

一つ目の「備」は、大ゾーン基地局をはじめとした、災害対策機器の整備・配備を行うハード面での備え。二つ目の備えは、これらの災害対策機器を使うためのフローやマニュアル、あるいは新しいメンバーへのノウハウ継承を行うための訓練といったソフト面での備えだ。

― 「動」

災害発生時に、いかに迅速に災害復旧に動くか、それが「動」。台風であれば接近時から、災害復旧に向けて動くこともある。

― 「省」

そして、実際に災害対策でとった行動、経験したことをしっかりと省み、次への新たな備えを行うのが「省」だ。

こうした考え方と取組みは、さまざまな気付きを生み、災害対策の細部にまで質の向上をもたらしていく。

次のページはLTED2Dを開発するNTTドコモ主任研究員 永田のインタビューです。